「花見」といえば、真っ先に思いつくのは春の桜の花。満開の桜は本当にきれいですよね。桜を見ながら食事をするというのは日本ならではの習慣です。
この「お花見」という習慣は、いつくらいから始まり、どんな意味を持っているのか?その由来は?また種類によって咲く時期が変わる桜についてまとめてみました。
花見の意味と由来って何?
日本で「花」といえば「桜」とされるくらい桜は日本人に愛されてきた花です。
毎年春になると各所で咲き乱れる桜の花。卒業式や入学式の時期とも重なり式典を華やかなものにしてくれますね。
この時期になると「花見」をしようと桜の名所にたくさんの人が訪れますね。
この「花見」という習慣、日本人独特のもの。特に「花見」=「桜」という独特の考えかたや習慣はいつからなのでしょうか?
花見の歴史は古く、奈良時代から貴族の間で行われてきたものです。
当時は、桜の花ではなく、中国から伝わってきた梅の花を観賞するという行事でした。
桜の木には神様が降臨すると信じられており、その年の豊作を祈願する儀礼を桜の木の前で行っていました。
儀礼ではなく、桜の花を観賞する、という行事になったのは、平安時代のこと。
嵯峨天皇が貴族たちと桜の下で宴を開催したことによるものです。
その後、この風習が武家社会にも広まり、豊臣秀吉が慶長3年に「醍醐の花見」といった大規模な花見を行ったことなどは記録にも残っています。
江戸時代になり、徳川家光や吉宗が江戸の各地に桜を上っせたことで桜の名所が増え、庶民に「花見」の風習が広まっていったのです。
今では、3月も中旬になると桜の開花宣言がいつになるのかと楽しみな行事になってしまっていますね。
桜の種類別で咲く時期のまとめ
一般的に「桜」といえば「ソメイヨシノ」という種類。ソメイヨシノは江戸時代末期にいくつかの種類を掛け合わせて品種改良されたものです。
かつては「桜」といえば「山桜」を指していました。
桜と一口に言っても、実はいくつかの種類があって、花の形や咲く時期が少しずつ違っています。
代表的な4種類を紹介しますね
ソメイヨシノ
現在、「桜」といえばこの種類の花を指します。
ソメイヨシノは江戸時代末期にエドヒガン(江戸彼岸)とオオシマザクラ(大島桜)を掛け合わせて品種改良されました。
葉が出る前にピンクの花が咲き揃う特徴をエドヒガンから、大輪で花付きの良さをオオシマザクラから受け継いでいるのです。
特徴としては、桜の中では成長がとても早く十年程で立派な木に育つということ
手入れが簡単で育てやすいこと、葉っぱが出る前にピンクの花が咲き揃うのでとても華やかなこと、といった特徴から、人気となった品種です。
花見の名所に咲く花もほとんどが「ソメイヨシノ」となっています。
時期は3月中旬以降~
沖縄から北海道まで気温が上がってくる順番で桜前線が北上していく様は日本ならではの四季の移り変わりを楽しめる一つにもなっていますね。
しだれ桜
枝が柔らかいので花の重みで枝が上から垂れ下がるようになる品種。
開花の時期は枝垂桜の種類により3月下旬、4月上旬、4月中旬と分かれています。
八重桜
八重桜とは桜の種類ではなく、花びらが重なって咲く様子を示すものです。
花ややや大きめで花びらが幾重にも重なって咲くので丸くふんわりとした形が特徴的です。
時期はソメイヨシノよちもやや遅く四月中旬以降となります。
山桜
日本古来の桜。もともと花見=桜の桜の花は山桜を指していました。
日本の野生の桜で、和歌にも数多く詠まれているのはこの山桜のこと。サクラの仲間では寿命が長く、ときに樹高30mを超える大木になり、樹齢500年を超えるものもあるというくらい寿命が長い。
このことから古来から桜の木には神が降臨すると信じられてきました。
開花時期はソメイヨシノとほぼ同時期
まとめ
一口に桜といっても、たくさんの種類があり、咲く時期もそれぞれです。
お花見も一度きりではなく、桜の種類によって何回も楽しめますので、時期に合わせてお花見をするのも楽しみが増えていいですよね