東京巣鴨にある「とげぬき地蔵」。
古くからここのお札を飲むと痛いところが治る、と信仰されています。
お札を飲むとはどういうことなのか?
なぜそんなお札があるのか?ご利益はあるのか?
正しい使い方は?
お値段いくらなの?
ということをまとめてみました。
とげぬき地蔵には飲めるお札がある
東京巣鴨にある「とげぬき地蔵」
古くから、ここのお札を飲むと痛いところが緩和されると信じられ、そのお札を求めてたくさんの人が参詣に訪れるところ。
東京のパワースポットとしても有名な場所です。
とげぬき地蔵と呼ばれていますが、本当は「曹洞宗萬頂山高岩寺」というお寺。
本尊は延命地蔵菩薩様。
秘仏なのでそのお姿を見せていただくことはできないのですが、そのお姿をお札に書いた「御影」が飲むお札として大変ご利益があるとのことでたくさんの人がこのお札を求めて参詣するのです。
飲んでご利益のあるお札の由来とご利益は?
正徳3年(1713年)5月のこと、江戸小石川に住む田付という人の妻は、
重い病に見舞われ床に臥し、諸々の医者が手を尽くしましたが
、一向によくならず、遂に田村の妻は臨終を覚悟しました、
田付氏は悲歎にくれつつも、地蔵尊におすがりするほかないと、毎日一心に病気平癒の祈願を続けていたところ、不思議な夢をみました。
黒衣に袈裟をかけた一人の僧が現われ、
「私の像(かたち)を一寸三分に彫刻して川に浮かべなさい」
というのです。
しかし田付氏は、それは急には難しいと答えました。
するとその僧が
「ではあなたに印像を与えよう」
といったところで目が覚めました。
不思議な夢と、ふと枕元をみると、
「彫ったものでも書いたものでもない」
不思議な地蔵菩薩の御影がありました。
田付氏は言われた通り、これから一万体の御影をつくり、両国橋へ行き、一心に祈願しながら川に浮かべました。
あら不思議!
あれほど重かった妻の病は日一日と快方に向かい、その年の11月には床を離れることが出来、以後、妻はは無病になったといいます。
これだけでも不思議な話ではありますが、もっとさらに後日談があり、
田付氏は毛利家に出入りする西順という僧に御影を譲ります。
正徳5年のある日、この毛利家の女中の一人が、あやまって口にくわえた針を飲み込んでしまいました。
女は苦しみもがくが医者も手の施しようがありませんでした。
そこに西順が来て「こ地蔵尊の尊影を頂戴しなさい。」といって、一枚を水で飲ませました。
すると、間もなく女中は腹の中のものを吐きだしました。、
その中に飲み込んだ針が、地蔵尊の御影を貫いてでてきたというのです。
このことにより、この御影の元となっているお地蔵様が祀られている高岩寺は「とげぬき地蔵」という呼び名で知られるようになり、
この御影を水と一緒に飲むと痛いところがよくなる、と信じられてきたのです。
つまり、痛みを取ってくれる、というのがこの飲むお札「御影」のご利益なのです。
とげぬき地蔵のお札「御影」の使用方法と値段は?
それでは、実際にとげぬき地蔵のお札「御影」とはどんなものなのでしょうか?
このように高岩寺の「御影」の包みの中に4㎝X1.5㎝の御影が5枚入っています。
痛みがある場合にこれを1まいずつ使用するのです。
ではどのように使用するのかというと
これを治したい箇所にあてて軽くなでながら、
「南無地蔵願王尊(なむじぞうがんのうそん)」
の唱え言葉を数回となえて、御影を水で飲み込むのです。
そのままでも丸めてもたたんでもいいそうですが、くれぐれもちぎらないように注意が必要です。
やはりありがたいお地蔵様のお姿ですので、そこは丸めたり、たたんだりしてもちぎったりしないように注意しましょう。
そしてなによりも
お地蔵様に治してください
という素直な気持ちでお願いすることが大事だとのことですので、御影を飲むときはお地蔵様にしっかりとお願いをするようにして飲むようにしましょう。